活躍が期待される潜在看護師


潜在看護師という言葉が世間的に注目を集めています。潜在看護師とは看護学科や看護学校を卒業するなどして、看護師の資格を取っているものの現在は看護師として働いていない人のことを指します。看護師の資格を取得したものの別の仕事に就いた方や、結婚や出産などを機に看護師を辞めてしまった方、定年退職をした看護師など背景は様々ですが、実際に働いている看護師数と看護師資格取得者数との間に人数の差が生じている理由のうち、こういった潜在看護師の存在がその一因として考えられます。潜在看護師は医療の第一線を退いているものの、看護師資格を取得した医療人のひとりとして医療知識を活かし、有事の際には活躍してくれることが望まれています。

潜在看護師が活躍することを望まれている場面は主に、現在の医療制度を維持できなくなる有事の事態です。今後、災害や大規模な感染症の流行、あるいは海外からも多数の人が集まる大規模イベントなど、病院機能が限界に達した場合や医療の準備が必要になる場面が来れば、人手の不足を解消するために潜在看護師が現場に出て働くことが期待されています。そんな危機的な場面に活躍してくれることを見込まれている潜在看護師ですが、現場から離れて長いという方も少なくないだけに、看護技術などの面で現場復帰が不安という方も少なくありません。復帰に際しては、相応に復帰のための練習ができる環境なども整備して潜在看護師がスムーズに現場復帰できるような環境が必要とも言われています。